楽器は音を出すための道具であるが

人間には音(声)を出すための器官がすでに備わっているため、楽器音と肉声との比較によって、楽器の存在意義を明らかにすることができよう。

肉声の場合と異なる楽器の特徴の一つは、一定の音高をもつことである。

ただし、音高感が明確でなく、リズムにのみかかわる楽器もある。

また、管を吹いた場合などは倍音列に属する音が容易に出るため、声のように連続的ではない音高の変化が得られる。

さらに、楽器では音高の相違を空間的、視覚的に容易に示すことができる。

たとえば、木琴のようにたたく物の大きさ、パンの笛やハープのように管や弦の長さの違いで音高は変化する。

弦の長さを変えたり管に指孔をあけたりすることで積極的に音高を変えるようになれば、この特徴はいっそう顕著である。

これらのことから、楽器は声に対して音高の基準を与えることができ、とくに歌の伴奏を考えればその役割は明白である。

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